訪問介護の基本から利用方法、費用相場まで分かりやすく解説します。60代70代の方が安心して利用できるよう、具体例を交えて説明します。
更新日:2026-04-01
訪問介護とは、介護が必要な方のご自宅に介護職員が訪問して、日常生活のお手伝いをするサービスです。ホームヘルパーと呼ばれる専門の訓練を受けた職員が、食事の準備、入浴、排泄などの手助けを行います。
病気やけがで身体が不自由になった方、高齢で動きが難しくなった方が、自宅で安心して生活を続けるためのサービスです。介護保険を使って利用できるため、費用の負担も比較的少なくて済みます。
訪問介護は要介護1~5の認定を受けた方が利用対象となります。要支援1・2の方は「訪問型サービス」という別のサービスが用意されています。
訪問介護は大きく3つの内容に分けられます。
【身体介護】
入浴、排泄、食事など、身体に直接触れて行う介護です。例えば、お風呂に入る際の着替えや体の洗浄、トイレの際の下半身の世話などが該当します。要介護認定を受けた方なら利用できます。
【生活援助】
食事の準備、洗濯、掃除、買い物など、日常生活をサポートするサービスです。認知症で調理が難しくなった、足が悪くて買い物に行けないという場合に役立ちます。
【通院・外出時の付き添い】
お医者さんの診察に一緒に行ったり、散歩の際に付き添ったりするサービスです。転倒のリスクがある方も安心して外出できます。
訪問介護の費用は、介護保険を使うため、実際の支払いは1割から3割程度です。残りは保険で負担されます。
【具体例】
身体介護で20分以上30分未満の訪問の場合、実費の目安は約2,500円ですが、介護保険で1割負担なら約250円の支払いです。3割負担の方は約750円となります。
生活援助は20分以上45分未満で実費約1,200円、1割負担なら約120円です。
訪問回数により月額の自己負担額が変わります。例えば、要介護3で週3回訪問を受ける場合、月々の自己負担は1割負担で約5,000~7,000円程度が目安です。
費用は事業所によって多少異なるため、利用前に確認することが大切です。
訪問介護を使い始めるには、いくつかの手順があります。
【ステップ1:要介護認定の申請】
お住まいの地域の市町村役場の介護保険担当窓口か、地域包括支援センターに「要介護認定申請」を出します。医師の診断書が必要です。
【ステップ2:認定の結果を待つ】
申請から約2~4週間で、要介護度の判定結果が届きます。
【ステップ3:ケアマネジャーに相談】
認定後、ケアマネジャー(介護の専門家)に相談してケアプランを作成してもらいます。どのサービスをどの程度利用するかを決めます。
【ステップ4:訪問介護事業所と契約】
ケアプランに基づいて、訪問介護事業所と契約を結びます。
申請から利用開始まで、通常1~2ヶ月程度かかります。
訪問介護事業所は全国にたくさんあります。良い事業所を選ぶためのポイントをご紹介します。
【ポイント1:スタッフの質】
ホームヘルパーが定期的に研修を受けているか、経験が豊富かを確認しましょう。ご自宅に来る職員が信頼できるかは大切です。
【ポイント2:営業時間と対応地域】
朝早い時間や夜間の利用を希望する場合、対応可能かを確認します。
【ポイント3:ご本人やご家族との相性】
ケアマネジャーの紹介を受けて、複数の事業所の説明を聞き比べることをお勧めします。人間関係が合わないと長く続きません。
【ポイント4:緊急時の対応】
急に困ったときに対応してくれるか、24時間体制か確認すると安心です。
ケアマネジャーに相談すれば、複数の事業所を紹介してくれます。
訪問介護を利用する際に注意すべき点があります。
【身体介護と生活援助の違いを理解する】
ホームヘルパーができる範囲は決まっています。例えば、ご本人ではなく、同居のご家族の食事準備や洗濯などは対象外となる場合が多いです。事前にケアマネジャーに確認しましょう。
【定期的な見直しが必要です】
介護度や生活状況が変われば、必要なサービスも変わります。3~6ヶ月に1回はケアプランを見直し、本当に必要なサービスを受けているか確認してください。
【プライバシーと信頼の構築】
ご自宅に来るホームヘルパーとの信頼関係は大切です。何か困ったことや心配なことがあれば、遠慮なく相談しましょう。
正しい利用で、より良いサービスが受けられます。
介護保険のサービスは訪問介護だけではありません。似たサービスとの違いを説明します。
【訪問入浴と訪問介護の違い】
訪問入浴は、専門スタッフが浴槽を持ってご自宅に来て、入浴をサポートするサービスです。訪問介護の入浴サポートよりも、より手厚いサービスを受けられます。
【通所介護(デイサービス)との違い】
訪問介護は自宅でのサービスですが、デイサービスは施設に通ってサービスを受けます。他の利用者さんとの交流が得られるのがデイサービスの特徴です。
【短期入所生活介護(ショートステイ)との違い】
ショートステイは数日~数週間、施設に泊まるサービスです。ご家族の急な用事があるときや、介護疲れを軽くしたいときに便利です。
訪問介護だけでなく、複数のサービスを組み合わせることで、より良いサポートが実現します。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、年金事務所・市区町村の窓口・専門家にご相談ください。