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遺産分割協議書とは?作り方と注意点を解説

遺産分割協議書の意味、作成方法、必要な手続きについて分かりやすく解説します。相続手続きをスムーズに進めるための基礎知識を紹介します。

更新日:2026-03-31

この記事の目次

  1. 遺産分割協議書とは
  2. 協議書が必要になる場合
  3. 協議書に記載する内容
  4. 作成の手順と流れ
  5. 自分で作成する場合の注意点
  6. よくある間違いと対策
  7. 協議書作成後の手続き

遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、亡くなられた方の遺産をどのように分けるかを、相続人全員で話し合って決めた内容を書いた書類です。

例えば、父親が亡くなり、遺産が預貯金2000万円と不動産3000万円あった場合、長男が不動産を、次男が預貯金を相続するという合意内容を文書にします。

この書類があれば、後から「言った言わない」のトラブルを防げます。また、銀行や不動産の名義変更をするときに必要な重要な書類になります。遺言がある場合でも、相続人全員が同意すれば協議書を作成できます。

協議書が必要になる場合

遺産分割協議書が必要になるのは、以下のような場合です。

最も一般的なのは、遺言がない場合です。遺言がなければ、相続人全員で遺産の分け方を話し合わなければなりません。その結果を書類に残すために協議書が必要です。

遺言がある場合でも、相続人全員が納得できない場合は、話し合いで遺産分割を決めることがあります。その場合も協議書を作成します。

さらに、銀行で預貯金を引き出すとき、不動産の名義を変えるときなど、公式な手続きで協議書の提出を求められることが多いです。家庭裁判所での調停や審判になった場合も、その結果を協議書として記録します。

協議書に記載する内容

協議書に記載する主な内容は、以下の通りです。

まず、相続人全員の住所と氏名を正確に書きます。次に、被相続人(亡くなった方)の生年月日、死亡年月日、本籍地を記載します。

次に、誰がどの遺産をもらうかを具体的に書きます。例えば「相続人Aが、○○銀行の普通預金口座(口座番号12345678)の1000万円を相続する」というように、遺産の内容を詳しく説明します。

不動産の場合は、登記簿に記載されている通りの地番や建物の表示を正確に記入することが大切です。最後に、作成年月日と相続人全員の署名と捺印(はんこ)をします。

作成の手順と流れ

協議書を作成する流れをご説明します。

まず、相続人全員で遺産について話し合います。誰がどの遺産をもらうか、全員が納得するまで話し合うことが重要です。

次に、遺産の一覧を作成します。銀行の口座、不動産、株式など、すべての遺産を詳しく調べて整理します。

分け方が決まったら、協議書の原稿を作成します。自分たちで作成することもできますし、弁護士や司法書士に依頼することもできます。

原稿が完成したら、相続人全員で内容を確認し、同意できたら署名と捺印をします。原本と同じコピーを複数作成し、相続人全員が1部ずつ保管することをお勧めします。

自分で作成する場合の注意点

協議書を自分たちで作成する場合、いくつか注意点があります。

第一に、すべての相続人が署名と捺印をすることが絶対に必要です。1人でも署名がなければ、無効になってしまいます。

第二に、遺産の内容を正確に書くことが大切です。不動産の場合は登記簿の情報をそのまま書き写し、銀行口座の場合は銀行名と口座番号を正確に記入してください。間違いがあると、後で手続きができなくなります。

第三に、署名と捺印には実印(本籍地で登録したはんこ)を使い、印鑑証明書を添付するとより確実です。

もし難しいと感じたら、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。費用は5万円~15万円程度かかりますが、トラブルを防げます。

よくある間違いと対策

協議書作成でよくある間違いをご紹介します。

最も多い間違いは、相続人の誰かを忘れてしまうことです。数年後に忘れていた相続人が現れると、その協議書は無効になってしまいます。相続人全員の確認をしっかり行いましょう。

次に、遺産の記載が不正確な場合です。「預貯金いくら」ではなく、必ず「○○銀行○○支店普通預金口座番号12345678」と具体的に書いてください。

3番目は、相続人の署名欄を間違えることです。署名は印字ではなく、自分の手で書く必要があります。

このような間違いを防ぐには、作成前に相続人全員で内容を何度も確認することが大切です。心配な場合は、無料相談窓口や司法書士に確認してもらうことをお勧めします。

協議書作成後の手続き

協議書が完成した後、いくつかの重要な手続きがあります。

まず、銀行に協議書を提出して、預貯金の名義変更や引き出しを行います。ほとんどの銀行は協議書と印鑑証明書の提出を求めます。

次に、不動産がある場合は、法務局で所有権の登記名義人を変更します。これは司法書士に依頼するのが一般的です。費用は3万円~10万円程度です。

株式や投資信託がある場合は、証券会社に届け出ます。

これらの手続きは、相続から3か月以内に開始することをお勧めします。期限はありませんが、早めに進めることで、後々のトラブルを防げます。

手続きの中で分からないことがあれば、遺産分割に関する無料相談会や、弁護士の初回相談を活用してください。

⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、年金事務所・市区町村の窓口・専門家にご相談ください。

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