介護認定で判定される「要介護」と「要支援」の違いを分かりやすく説明。各区分レベルの具体例や、認定を受けるための流れも紹介します。
更新日:2026-04-06
介護認定を受けると、「要介護」と「要支援」のどちらかに分類されます。
要支援は、まだ比較的自分のことが自分でできるが、少しの手助けが必要な状態です。要介護は、日常生活の多くのことで介護が必要な状態を指します。
具体的には、要支援の方は日中はほぼ自分で生活でき、週に数回程度の支援があれば大丈夫という感じです。一方、要介護の方は毎日の食事や入浴、トイレなど複数のことで手助けが必要になります。
この区分が大事なのは、受けられるサービスの内容と費用が変わるからです。どちらに該当するかで、利用できる施設や介護サービスが異なります。
要支援は「要支援1」と「要支援2」の2段階に分かれています。
要支援1は、軽い認知症がある、または体が少し弱ってきた方が該当することが多いです。例えば、一人で買い物には行けるけれど、重い荷物を運ぶのは難しい、といった状態です。
要支援2になると、認知症がもう少し進んでいたり、体の衰えがもう少し強い状態です。一人で外出が難しくなり、入浴の準備や片付けで手助けが必要になることもあります。
要支援1の方が利用できるサービスは月額およそ3,000円~6,000円分、要支援2は月額およそ6,000円~13,000円分です。この金額内で、デイサービス(日中の介護施設)や家事援助などを受けられます。
要介護は「要介護1」から「要介護5」まで5段階あります。数字が大きいほど、より多くの介護が必要という意味です。
要介護1は、日常生活の一部で手助けが必要な軽度の状態です。自分で食事や着替えができても、入浴やトイレで多少の手伝いが必要になります。月額利用額はおよそ16,000円~19,000円分です。
要介護2は、毎日の生活の多くの場面で手助けが必要です。一人でトイレに行くことが危ない、食事をこぼしやすくなったなど、生活の質が低下します。月額利用額はおよそ20,000円~28,000円分になります。
要介護3以上になると、施設での入居や24時間体制の介護が必要になる方が多くなります。要介護5は最も支援が必要な状態で、ほぼすべての日常動作で介護が必要です。
介護認定を受けるには、まず市区町村の介護保険課に申請します。申請に必要なのは、申請書と健康保険証、個人番号(マイナンバー)です。
申請すると、調査員が自宅を訪問し、およそ1時間かけて生活の様子を詳しく聞きます。例えば、一人でトイレに行けるか、階段の上り下りができるか、という日常動作について確認するのです。
この調査に加えて、かかりつけ医の意見書も集められます。医学的な観点から、身体や認知機能の状態が判断されるわけです。
その後、認定審査会で審査され、申請から約30日で結果が届きます。もし認定に納得できなければ、異議申し立てもできます。認定後は、ケアマネジャー(介護サービスの計画を立てる専門家)と相談し、自分に合ったサービスプランを作成します。
介護認定を受けると、今まで全額自己負担だった介護サービスが、保険で一部負担されるようになります。負担割合は年齢や所得で決まり、通常は1割~3割の負担で済みます。
また、認定レベルによって利用できるサービスが異なります。要支援の方は、主に予防介護サービスを受けます。具体的には、デイサービス(日中に介護施設で過ごす)、訪問介護(自宅で家事や日常生活の手助け)、福祉用具のレンタルなどです。
要介護の方は、より充実したサービスが受けられます。デイサービスに加えて、短期入所(ショートステイ)や施設入居、訪問看護(医療的なケア)なども選択肢に入ります。
このほか、認定を受けると医療費控除の対象になることもあります。また、要介護3以上なら高額介護サービス費という制度で、月の負担額に上限が設けられるため、経済的な助けになります。
介護認定には有効期限があります。申請時期によって異なりますが、通常は認定から12ヶ月後に更新審査が行われます。
更新の時期が近づくと、市区町村から案内が届きます。この時期に改めて調査を受け、現在の状態に合わせて認定レベルが見直されるのです。
例えば、要介護2だった方がリハビリで回復し、要介護1に改定されることもあります。逆に、症状が進行して要介護3になることもあります。
もし現在の認定に不満がある場合、更新を待たず、「変更申請」をすることも可能です。身体や認知の状態が大きく変わったときは、いつでも申請できます。認定後の生活の中で、本当に自分に合ったサービスが受けられているか、定期的に確認することが大切です。
A. 要支援は少しの手助けで生活できる状態、要介護は日常生活の多くで介護が必要な状態です。要支援は2段階、要介護は5段階に分かれ、段階が上がるほど支援が必要になり、受けられるサービスと月額費用が増えます。
A. 要介護1は日常生活の一部で手助けが必要な軽度状態で、月額16,000~19,000円分のサービスが受けられます。要介護2は毎日の生活の多くの場面で手助けが必要で、月額20,000~28,000円分のサービスが利用可能です。
A. 市区町村の介護保険課に申請書、健康保険証、マイナンバーを持参して申請します。調査員が自宅訪問し、医師の意見書も集められます。申請から約30日で認定結果が届きます。
A. 介護サービスの利用者負担は通常1割~3割になります。実際の負担額は認定レベルと所得で決まります。要介護3以上なら高額介護サービス費制度で月額上限が設けられ、さらに負担が軽くなります。
A. 要支援1は軽い認知症や体の衰えが少ない状態で、月額3,000~6,000円分のサービスが受けられます。要支援2はより支援が必要で、月額6,000~13,000円分のサービスが利用可能です。
A. 異議申し立てをするか、身体や認知の状態が大きく変わった場合は「変更申請」ができます。通常は12ヶ月後の更新審査で見直されます。納得いくまで市区町村の窓口に相談しましょう。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、年金事務所・市区町村の窓口・専門家にご相談ください。